花粉症の予防対策とは
花粉の量は基本的に猛暑であればあるほど翌年の総飛散量は多くなり、暖冬だと飛散時期が早まります。毎年秋になると翌年の花粉飛散予測が発表されます。また花粉飛散時期に入る前には、家の中を大掃除したり、カーペットを取り除いてフローリングにしたり、空気清浄機など対策グッズをそろえたり、準備するべきことが多くあります。また、｢冷えは万病のもと｣と言われるように、花粉症にとっても身体の冷えは大敵です。
花粉症治療をする場合は症状が出てからでは手遅れで、少なくとも花粉の飛散する２週間前から行うことが望まれます。あらかじめ花粉飛散時期や量の予測情報を知っておくことも大切です。体力、免疫力のバランスが崩れているところに花粉が作用するのですから、症状は悪化して当たり前なのです。スギ花粉症の季節である春は、私たちの体力が低下している時期でもあります。
花粉症は通年性の病気ですが、スギを原因とした花粉症は春がもっとも症状の出やすい季節です。それは年末の忘年会にはじまり、正月、新年会、バレンタインデー、歓送迎会などアルコールや身体に良くないものを食べる機会が続き、春はそれが一段落した季節だからです。できるだけ規則正しい食生活を守り万全の体調で花粉症の季節を迎えたいものです。
夏の間の冷房のかけ過ぎ、冷たいものの食べ過ぎは翌年の花粉症の症状の悪化につながります。体調管理や体質改善などでシーズンオフから予防対策することで、翌年の花粉症の症状を軽減し楽に過ごせるようになります。冷房だけでなく、食事の面でも身体を温める温性食品を多くとり、冷たい飲み物を避けることが予防になります。
花粉症対策と鼻呼吸について
鼻から空気を吸う｢鼻呼吸｣では、鼻腔を通る間に埃や細菌などの異物が除去され、同時に加湿されます。人間は今では鼻と口のどちらでも呼吸をすることができますが、もともと人間を始めとする哺乳類は鼻だけで呼吸をしていました。口呼吸では空気と一緒に吸い込んだ埃や細菌によって扁桃腺組織を痛め、その機能を低下させてしまいます。さらにマスクの水蒸気を吸い込み鼻の通りがよくなることで自然と鼻呼吸が身につきます。
以前から鼻呼吸を提唱している西原克成医学博士は、口呼吸がさまざまな病気の原因であるとの考えから、花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息などさまざまな病気に対して鼻呼吸を行う治療をし、実際に効果を上げているということです。花粉の飛んでいないシーズンオフから少しずつ鼻呼吸に取り組む対策が必要です。つまり、鼻は優秀な加湿器と空気清浄機の役割を果たしているということです。その結果免疫力が低下して花粉症など様々な病気を引き起こすというわけです。
市販の鼻呼吸グッズも多くでているので試してみるのもよい方法です。睡眠中は無意識に口呼吸をしていることが多いものですが、濡れマスクをすれば口で呼吸をしにくくなります。一度口呼吸が身についてしまうと、なかなか鼻呼吸には戻せないものです。
その方法として睡眠中に濡れマスクを利用するのも効果的です。昼間は意識的に口を閉じて鼻呼吸をする心がけが大切です。その空気は肺で酸素を吸入しやすい状態になります。花粉症対策の一つとして｢鼻呼吸｣が注目を集めています。ようするに、人間の身体は口から吸った空気をきれいにするしくみになっていないのです。
花粉症対策と体質改善とは
体質改善には日常の生活習慣を見直す必要があります。飲酒は一般的にはアレルギーを悪化させるものですが、赤ワインや日本酒を適当量飲むことは身体をあたためる効果があり、花粉症の症状緩和に効果的です。常日頃からよい生活習慣を心掛けて過ごすことが花粉症に負けない体質をつくるのです。タバコを吸う事は大気汚染の中に身をおいているようなもので花粉症の症状を悪化させてしまいます。ただしビールは身体を冷やし症状を悪化させる可能性があります。体力の低下は花粉症の症状を悪化させてしまいます。不規則な生活や睡眠不足は自律神経の失調をおこし体力も低下します。
高たんぱく高カロリーの欧米型の食事ではなく、昔ながらの和食は体質改善に最適です。花粉症と生活習慣は密接に関わっています。同じように花粉を吸っていても花粉症になる人もいれば、ならない人もいます。様々な種類があるため、自分の症状や体質を専門医と相談の上薬の種類を決めます。そして十分な睡眠をとり規則正しい生活をすることも大切なことです。また喫煙は花粉症の大敵であるため辞めたいものです。食生活では肉類や乳製品を控え、魚や野菜、穀類を多くとるように心掛けます。
水泳、乾布摩擦、日光浴など適度な運動を継続的に行うことで体力もつき、ストレス解消にもなります。また適度に運動することも大切です。これは体質の違いによるもので、体質を改善することは重要な花粉症対策の一つです。体質の改善には漢方薬を利用する方法もあります。